ペンシルベニア州フィラデルフィア ベテランズ・スタジアム
1980年の世界一から2年。
ベテランが多くなったチームの改造が始まった。
ラリー・ボーワ、ベイク・マクブライドらのレギュラーを放出。
ボー・ディアース、マイク・クルーコウなどのベテランを獲得した。
出足は良くなかった。
主砲のマイク・シュミットが肋骨骨折で半月欠場。
欠場中は4勝8敗。復帰した5月は19勝8敗と
いかに大きく響いたかがわかる数字だった。
そのシュミットは.280、35本塁打、87打点とやや物足りない数字。
「チャーリー・ハッスル」ピート・ローズは今季も元気に
全162試合出場して、6月22日のカージナルス戦で二塁打して
通算安打を3772としてハンク・アーロンを抜いて単独2位となりました。
移籍のディアーズは正捕手として.288、18本塁打、85打点と打でも貢献した。
また、新人ボブ・ダーニアが42盗塁
下位を打つジョージ・ブコビッチが.272とよくつないだ。
チーム打率は.260で5位タイ。ソツのない攻撃陣だった。
チーム防御率は3.61でリーグ6位。
だが、最大の功労者は38歳のスティーブ・カールトン。
23勝、19完投、6完封、295.2回、286奪三振がリーグトップ。
さらに4度目のサイヤング賞も受賞。
しかし、開幕から4連敗したのがなければ・・・・。
2番手以降は今一つで移籍のクルーコウが13勝、
ディック・ルースベンが11勝 までが2ケタで
期待のマーティー・バイストロムはキャンプで肩を痛め働けなかった。
後半までなんとか粘ったものの、首位カージナルスとの対決を7勝11敗としたのが響いて2位で終幕。
ビッグネームのベテラン、移籍組、新人をうまく使い分けた
パット・コラレス新監督の采配も忘れてはいけないシーズンだった。
★タイトルホルダー
スティーブ・カールトン サイヤング賞・最多勝・最多奪三振
★月間MVP
7月 マイク・シュミット
★月間MVP投手
5月 ディック・ルースベン
★週間MVP
5月10日ー16日 ゲーリー・マシューズ
★オールスター
スティーブ・カールトン
ピート・ローズ
マイク・シュミット
マニー・トリーヨ
★ゴールドグラブ
マニー・トリーヨ 二塁手
マイク・シュミット 三塁手
ゲーリー・マドックス 外野手
★Retird Unifom Numbers(永久欠番)
1 Richie Ashburn(リッチー・アシュバーン)
36 Robin Roberts(ロビン・ロバーツ)
1900ー1982
5779勝6934敗 .455
<記録 きろく キロク>
●38歳のカールトンが自身4回目の奪三振王。
6月9日のカブス戦の16個が最多で9月21日のカージナルス戦で14個、
7月4日と10月3日のメッツ戦で13個。
他に12個が2回、11個が3回、10個が2回と
2ケタ奪三振がアストロズのライアンの10回を越える11回記録。
8月29日からの最後の9登板で6回記録。
また、1点を守りきった試合も大リーグ最多の3回記録。
●ローズは4月28日のドジャース戦で通算9回目の1試合5安打。
M・カーレーに並ぶナ・リーグタイ記録をマークしました。
●ビル・ロビンソンは8月14日の試合で
まず8回に代打で出て安打、その後猛攻でこの回2度目の打席で
満塁本塁打を放ちました。
<ベストオーダー> <スターター> <ブルペン>
一 ピート・ローズ スティーブ・カールトン ロン・リード
二 マニー・トリーヨ ディック・ルースベン タグ・マグロー
左 ゲーリー・マシューズ マイク・クルーコウ
三 マイク・シュミット ラリー・クリステンソン
捕 ボー・ディアーズ マーティー・バイストロム
中 ゲーリー・マドックス
右 ジョージ・ブコビッチ
遊 イバン・ディヘイスース