ちょっと昔のMLB 1982−4

ちょっと昔のMLB 1982−4


Cincinnati Reds(シンシナティ・レッズ)ナショナル・リーグ西地区
 6位 61勝101敗.377


オハイオ州シンシナティ リバーフロント・スタジアム

シンシナティ・レッズ


オーナー兼GMのワグナーの経営哲学である「FAに大金をだすつもりはないし、
選手の法外な要求をのんでマルチ契約などしない」ということであり、ファームから若手を
どんどん引き上げるチーム作りを目指しているのである。

実際に変則シーズンとなった昨年は、成功して前、後期とも2位で、通算勝利数では
全26球団中1位だった。

それ故、ジョージ・フォスター、ケン・グリフィー、デイブ・コリンズの強打外野トリオを
そっくり放出。おかげで一般の予想通りチームはガタガタになってしまった。

実に101敗。首位ブレーブスに28ゲームも離されたダントツの最下位に沈んだ。

キャンプの時から、打てないだろうとは言われていた。
新戦力として目ぼしいのはレイ・ナイトと交換でとったシーザー・セデノだけという有様。

それならば投手力で勝負というジョン・マクナマラ監督の思惑は見事に外れた。

昨年、14勝2敗で最多勝のトム・シーバーがキャンプで左ふとももを痛めて出遅れ、
初勝利が5月4日。
シーズン中にも故障を繰り返してなんと自己最低5勝13敗。

フランク・パストーリが8勝13敗、ブルース・ベレニーが9勝18敗、チャーリー・リーブラントが5勝7敗と
若手トリオも伸び悩んだ。
ブルペンにリリーフでジム・カーンとボブ・シャーリーを獲得して備えたが、先発陣がこの状態では
意味がなかった。

チーム防御率は3.66でリーグ8位。

その中でもエースに成長したマリオ・ソトが孤軍奮闘。
投球回257.2で274奪三振(リーグ2位)。
今季、規定投球回数以上で三振数が上まったのは、両リーグでソトが一人だけ。
防御率2.79(4位)、13完投(5位)、14勝13敗も打線の援護さえあれば20勝も狙えたはず。


打では、これといって見るべきものがなかった。
チーム打率.251はリーグ10位。
総得点は545で両リーグで最低の打線になってしまった。

移籍のセデノが.289、16盗塁、デイブ・コンセプシオンが.287、13盗塁位のもの。
ミスター・レッズのジョニー・ベンチは35歳にして三塁コンバートがこたえたのか
.258、13本塁打、38打点とらしくない働き。

若手野手陣も投手陣同様に伸び悩んだ。
期待のポール・ハウスホルダーは.211、9本塁打、34打点と全くの期待はずれに。

こうした誤算だらけの中、7月21日にマクナマラ監督が解任されたのは、気の毒というほかはない。
しかし、この状況の中、来季の経営方針も変わらないということである。

★月間MVP

なし
マリオ・”スピードワゴン”・ソト

★週間MVP

5月31日ー6月6日   ダン・ドリーゼン

★タイトル

なし

★オールスター

デイブ・コンセプシオン
トム・ユーム
マリオ・ソト

★ゴールドグラブ

なし

★ハイ&ロウ

1試合最多残塁(9回)ー14 vsピッツバーグ 5月9日
1試合最多盗塁ー6 atヒューストン 10月1日

★Retired Uniform Numbers(永久欠番)

1 Fred Hutchinson(フレッド・ハッチンソン)

1900年ー1982年
6421勝6331敗 .504

〈記録 きろく キロク〉

●快速球「マリオ・スピードワゴン」ソトは、2ケタ奪三振が9試合。8月17日のメッツ戦では15三振を
 奪った。登板の予定のなかった翌18日には、延長14回ウラに代走で出て見事サヨナラのホームイン。
   ★走るのも快速なんだね!

●大リーグ1056打数で初本塁打したのが、捕手のトレビノ。1978年から昨年まで247試合で
 723打数0本塁打だった。
 9月14日のジャイアンツ戦で2回にA・ハンメーカーから打ったが、チームは逆転負けでみのらなかった。
   ★2本目は勝利の一打を!

●リーブラントは6月30日のジャイアンツ戦の12回ウラ、三塁に走者を置いてサヨナラ暴投の大失態。
   ★トホホホ・・・


<ベストオーダー>         <スターター>          <ブルペン>

二 ロン・オースター           マリオ・ソト             トム・ユーム
左 エディー・ミルナー         フランク・パストーリ
遊 デイブ・コンセプシオン       トム・シーバー
三 ジョニー・ベンチ           チャーリー・リーブラント
中 シーザー・セデノ           ブルース・ベレニー
一 ダン・ドリーゼン           ボブ・シャーリー
右 ポール・ハウスホルダー
捕 アレックス・トレビノ





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