1982 新人オールスターチーム


一塁手  ケント・ハーベック(ミネソタ・ツインズ) .301 23HR 92打点

二塁手  スティーブ・サックス(ロサンジェルス・ドジャース) .282 47打点 49盗塁

三塁手  カル・リプケン(ボルティモア・オリオールズ) .264 28HR 93打点

遊撃手  ライン・サンドバーグ(シカゴ・カブス) .271 54打点 32盗塁

外野手  トム・ブルナンスキー(ミネソタ・ツインズ) .272 20HR 46打点

      チリ・デービス(サンフランシスコ・ジャイアンツ) .261 19HR 76打点 24盗塁

      ウイリー・マギー(セントルイス・カージナルス) .296 56打点 24盗塁

捕手   ティム・ラードナー(ミネソタ・ツインズ) .255 7HR 33打点

右投手  ビル・ラスキー(サンフランシスコ・ジャイアンツ) 13勝12敗 3.14

左投手  エド・バンデバーグ(シアトル・マリナーズ) 9勝4敗5セーブ 2.37

1982年、大リーグ最低勝率の.370(実に102敗)の
ミネソタ・ツインズはズバリ「ルーキー軍団」でした。

最終メンバーで、打撃陣18人中13人が新人というものでした。

これだけ新人を起用するのも珍しいのですが(まあ、使わなければならなかったんだけども・・・。)

その中から3人のビッグルーキーが出ました。

ケント・ハーベック一塁手、ゲーリー・ガイエティ三塁手、トム・ブルナンスキー外野手です。

ケント・ハーベックは地元ミネソタ州ブルーミントンの生まれで
81年までツインズのホーム、メトロポリタン・スタジアムがあったところ。

寝室の窓からナイトゲームの明かりが見えていて
将来の夢は大リーガーという少年だったといいます。

81年8月にA級カリフォルニア・リーグでMVPを獲得して
一気に大リーグへ昇格します。

デビュー戦で本塁打を放っています。

82年は開幕から4番に座り、
4月だけで8本塁打、22打点、さらに5月にかけて23試合連続安打を記録するなど
打率.301、23本塁打、92打点でオールスターにも出場しました。

「未来のテッド・ウイリアムス」と評価が高い若者です。

ガイエティは79年ドラフト1位で入団。
81年9月20日のデビュー戦で初打席初本塁打。
82年正三塁手となり、25本塁打、84打点。球団期待の若きパワー打者です。

ブルナンスキーは、78年ドラフト1位でエンジェルスに入団。
82年エンジェルスのファームから移籍。
打率.272、20本塁打、46打点。
強肩を持つパワーに期待の選手です。

しかし、アメリカン・リーグで新人王に輝いたのは、カル・リプケン・ジュニア(ボルティモア・オリオールズ)。

地元メリーランド州生まれで父は三塁コーチの野球一家です。

打率.264、28本塁打、93打点と立派な成績で
本塁打と打点は新人球団記録を塗りかえました。

チームが優勝争いをする中でこれだけの成績をあげたのは立派
と大リーグ関係者は評価している。

三塁手としてスタートしたものの、後半は本来の遊撃に戻りました。
「打てる大型遊撃手」の誕生です。

ここまではア・リーグをみてきましたが、ナ・リーグをみてみると、
二人の新人二塁手が新人王を争いました。

一人は、ロサンジェルス・ドジャースのスティーブ・サックス。
81年2A級サンアントニオから昇格して
その才能に球団が惚れ込み「彼がいれば他はいらない」と
9年間二塁を守り続けたデイビー・ロープスとその後を予定していた
ジャック・パーコンテをあっさり放出してしまった。

82年は一番を打ち、49盗塁をマーク。2年前にルディ・ロウがつくった
新人の球団記録を塗りかえました。

22歳のハツラツとしたプレースタイルと笑顔が若い女性ファンの心を射止めています。

もう一人がジョニー・レイ。
81年8月にヒューストン・アストロズからピッツバーグ・パイレーツに移籍してきました。

162試合フル出場して打率.281、184安打(4位)は立派。
三振の少ないシュアな打者です。

外野手では、世界一セントルイス・カージナルスのウイリー・マギー。
昨年まではヤンキースの2Aのナッシュビルにいました。

あだ名は「E・T」。
俊足、巧打、好守でワールドシリーズ第3戦で2本塁打、超ファインプレーを魅せてくれました。

毎年、たくさんの新人が昇格してきますが
その中からスーパースターまで登りつめるのはごくわずかです。

さて、82年の新人は何合目までのぼれますか。期待です。


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