82年の体質改善が生きてくるかと思われた83年。
だが、思ったようにはいかなかった。
まず、4月を6勝14敗の最下位スタート。
ロサンジェルス・ドジャースから移籍のロン・セイが開幕から
絶不調で、地元でもブーイングを受ける始末。
昨年の10勝投手のデッキー・ノールズがアルコール問題で
出てきたのが、6月になってからという事態に。
一番盛り上がったのが、6月中旬からの1ヶ月で
投打がかみあい、7月初旬の首位エクスポスとの5連戦は、
連日、大観衆がつめかけ、3勝2敗と勝ち越すと、
オールスター・ブレイクには、借金5まで返済し、首位に4.5差まで
つめよった。
しかし、反撃はここまで。
8月22日、54勝69敗で、首位まで10.5差になったところで、
リー・エリア監督がクビになり、チャーリー・フォックスが4年間で
4人目の監督となった。
昨年同様の弱体投手陣は改善されなかった。
チーム防御率は、リーグ最低の4.08と、唯一の4点台。
特に先発陣がひどく、完投はたったの9回でダントツのビリ。
シーズン途中でウィリー・ヘルナンデスと交換でフィリーズから
デイック・ルースベンを獲ったが、焼け石に水だった。
50試合以上に登板したのが5人、ビル・キャンベルに至っては、
82試合にも登板するという異常事態を引き起こした。
リー・スミスがリリーフ・エースに成長し、4勝29セーブをあげたが、
ここまで繋ぐのが一苦労だった。
打撃陣は、チーム打率.261でリーグ5位と健闘した。
ライン・サンドバーグは、セイの加入で二塁へ移ったが、
堅実な守りとシュアな打撃を見せた。
レオン・デュラムがケガで精彩を欠いたが、
ジョディ・デービスが.271、24本塁打、84打点とブレイク。
この若い二人で打線を引っ張っていくしかなさそうである。
ずーっと低迷期に入っているカブスが、息を吹き返すのはいつになるのでしょうか。
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