Players Choice No5


Reggie Jackson(レジー・ジャクソン) 外野手 左投左打


Reginald Martinez Jackson

レジー・ジャクソン 1946年5月18日生まれ ペンシルベニア州ワインコート出身

1966年ドラフト1位(全米2位)でカンザスシティ・アスレティックスに入団。
’68年にチームはオークランドに移転。
この年にライトのレギュラーとなり、29ホーマー(リーグ4位)を放つ。
翌69年は7月末の時点で40ホーマーを打っていたが、その後失速してしまい
47ホーマーで2本差の3位どまりであった。

その後、チームの主砲として1972年〜74年の3連覇に大きく貢献する。
(だが、72年のシリーズには足の肉離れで出場していないので、シリーズデビューは
翌73年になる。)

1973年の初のワールドシリーズ。相手はニューヨーク・メッツ。
メッツの3勝2敗のリードで迎えた第6戦。
マウンドにはエースのトム・シーバーがあがっていた。
この崖っぷちを救ったのはジャクソンだった。

まず、初回に適時二塁打で先制し、3回にも再び二塁打して追加点をあげ、3勝3敗に持ち込む。

そして最終戦、3回裏にワールドシリーズ初となる2点本塁打を放ち、勝利を呼び込んだ。
このシリーズで打率.310、3二塁打、1三塁打、1本塁打、6打点(チームトップ)の成績をあげ
MVPをとり「大試合に強い男」の片鱗をみせた。

翌74年は3連覇のかかったシリーズ。相手はロサンジェルス・ドジャース。
ジャクソンは、第1戦の初打席に本塁打して、これがシリーズの流れを引き寄せたと
いわれている。(結果は4勝1敗でA’s)
このシリーズで本塁打は1本だけだったが、5四球を選び存在感を示した。

だが、犬猿の仲といわれたフィンリー・オーナーとの対立は収まらず、’76年の開幕直前に
オリオールズに放出されてしまう。当初は合流を渋っていたが、5月にやっと合流して、
総支配人と年棒の交渉をしながらプレーしたが、結局まとまらずリエントリー・ドラフトで
ヤンキース入りする。

そして今も「伝説」として語られている’77年のワールドシリーズへ。
相手はロサンジェルス・ドジャース。

ヤンキースの2勝1敗で迎えた第4戦の6回に、このシリーズ初となるダメ押しの一発。
続く、第5戦も8回にサーマン・マンソンと2者連続本塁打する(試合は敗戦)。

そして、3勝2敗の王手をかけて第6戦になる。
まずは、4回裏、ドジャース先発のバート・フートンから初球を2点本塁打。
次の5回にも再び初球を2点本塁打して、7−3とリードする。
そして、8回裏、マウンドにはナックルボーラーのチャーリー・ハフ。
ハフの投じた初球を外野スタンドへ高々と舞い上げる。
”ワールドシリーズ3打席連続本塁打(すべて初球打ち)”という偉業が達成された。

結局、このシリーズは打率.450、5本塁打、8打点でシリーズMVPに選出された。
「ミスター・オクトーバー」誕生の瞬間だった。

翌78年のシリーズも前年と同じ顔合わせで、第1戦の第一打席に2年越しとなる
(4打席連続)本塁打を放った。
このシリーズは打率.391、2本塁打、8打点とやはり「ミスター・オクトーバー」だった。

80年には41本塁打で3度目のタイトル。
81年には、再び、ドジャースとシリーズで対決するが打率.333、1本塁打、1打点と抑え込まれ
シリーズ初の敗戦を経験する。
5シリーズで、打率.357(通算は.262)、10本塁打、24打点と10月に強かったかがわかる。

元々、気性が激しく、ビリー・マーチン監督とのケンカやスタインブレナー・オーナー
との対立で、82年にエンジェルスに移籍する。
前年の不振を振り払う活躍で39本塁打で4度目のタイトル奪還だった。(チームは地区V)

レジー・ジャクソンといえば、もう一つ忘れていけないのが三振。
’68年〜86年まで(81年は除く)毎年100三振以上。87年に引退するまでに
2597三振でダントツの1位。

典型的な三振かホームランかのスラッガーで、大きな空振りも魅力のひとつだったはず。

87年に古巣のアスレチックスへ戻り、115試合で15本塁打して現役生活にピリオドをうった。
その時のラインアップにホセ・カンセコ、マーク・マグワイアが並び、時代とともに
スーパースターが変わっていく瞬間だった。

いまでも、「ミスター・オクトーバー」は、レジー・ジャクソンであることは間違いない事実である。

【通算成績】
2820試合 9864打数 2584安打 463二塁打 49三塁打 563本塁打 1702打点 228盗塁
1551得点 1375四球 2597三振 打率.262

【タイトル】
MVP1回(73年) 本塁打王4回(73,75,80,82年) 打点王1回(73年) 得点王2回(69,73年)
オ−ルスター14回(69、71〜75、77〜84年) 93年殿堂入り

【ワールドシリーズ成績】
27試合 98打数 35安打 打率.357 二塁打7 三塁打1 本塁打10 打点24 得点21
四死球15 三振24 MVP2回(73,77年)

アスレチックス(67〜75年)ーオリオールズ(76年)ーヤンキース(77〜81年)ー
エンジェルス(82〜86年)ーアスレチックス(87年)=21年