14年半に渡って、オリオールズを率いた名将アール・ウィーバーが
勇退し、対照的なジョー・オルトベリの交代したことで注目を集めた。
「自分のやりたいようにするのが、一番いいんだよ」というように
監督のキャラクター通りの明るく、伸び伸びしたチームが出来上がった。
4月は、混戦ながら11勝9敗の1位で好スタート。
しかし、5月中旬から危機が訪れる。
強力投手陣でマイク・フラナガン、ジム・パーマー、ティピー・マルチネスが
戦線離脱して、5月末時点で1.5ゲーム差ながら4位まで後退してしまった。
ここからが粘りのチームの本領を発揮し、18試合を14勝4敗で乗り切り、
6月末で首位のトロント・ブルージェイズと2差の2位へつけ、
オールスター・ブレイクでは、1差まで詰め寄った。
後半戦は、快調に飛ばし17勝6敗で、7月末で1差で首位に帰り咲いた。
が、今季最大のピンチが訪れる。
8月6日から12日まで、なんと7連敗。
1差ながら、またまた4位へ転落してしまう。
混戦の続く中、8月24日がターニング・ポイントになった。
対トロント・ブルージェイズ戦で延長にもつれこんだ試合は、
10回に先に勝ち越されて、3−4と劣勢から、
伏兵レン・サカタがサヨナラ逆転3ラン!!
まさに「奇跡のオーズ」が一気にスパート。
22試合を16勝6敗で地区優勝を勝ち取った。
強力投手陣は、今年も健在で、チーム防御率3.63は2位。
デニス・マルチネス、ジム・パーマーが不振だったが、
スコット・マクレガーが18勝、マイク・フラナガンが12勝、
そして新鋭のマイク・ボデッガーが16勝、ストーム・デービスが13勝と
安定した先発陣に、左のティピー・マルチネスが9勝21セーブ、
右のサミー・スチュワートが9勝7セーブとダブルストッパーも健在だった。
打では、大リーグを代表するエディー・マレーが
打率.306、33本塁打、111打点でMVP投票2位、
カル・リプケン・Jrは、162全試合で全イニング出場し、
打率.318、27本塁打、102打点でリーグMVPを獲得した。
ツー・プラトーン方式で出場した選手たちも活躍し、
投打ともに安定した戦い方だった。
★月間MVP
9月 カル・リプケン・Jr
★月間MVP投手
7月 スコット・マクレガー
★週間MVP
なし
★タイトル
カル・リプケン・Jr MVP
カル・リプケン・Jr 得点王(121)
カル・リプケン・Jr 最多安打(211)
★オールスター
エディー・マレー
カル・リプケン・Jr
ティピー・マルチネス
★ゴールドグラブ
エディー・マレー 一塁手
★クラブハイ&ロウ
なし
●1901年ー1983年
6074勝6665敗 .477
<記録 きろく キロク>
●83年は、両リーグ最多8本のグランドスラムが出たが、
ジョン・ローエンスタインが2本放った。
シーズン終盤の9月10日のヤンキース戦と21日のタイガース戦だった。
2本とも9回に放った起死回生の一打で、値千金だった。
★狂気乱舞!!
●1−0勝ちも両リーグ最多の4度。
4度とも本塁打の1点を守りきって勝ったもの。
中でも5月18日のホワイトソックス戦は、7回までリチャード・ドットソンに
ノーヒットだったが、ダン・フォードが本塁打したこの1点をストーム・デービス、
ティピー・マルチネスの継投で1安打での勝利に結びつけた。
★まさに起死回生!
●マイク・フラナガンは、今季もツインズに2勝して、1977年8月27日からの
連勝を14にのばした。
★ツインズ戦だけに登板したいでしょうね。
<PRIMARY STARTING LINEUPS>
捕 リック・デンプシー
一 エディー・マレー
二 リッチ・ダウアー
三 トッド・クルーズ
遊 カル・リプケン・Jr
左 ジョン・ローエンスタイン
中 ジョン・シェルビー
右 ダン・フォード
指 ケン・シングルトン
<PRIMARY PICTHING STAFFS>
<STARTER>
ストーム・デービス
デニス・マルチネス
スコット・マクレガー
マイク・ボディッカー
マイク・フラナガン
<CLOSER>
ティピー・マルチネス
<BULLPEN>
ダン・モロジーロ
ティム・ストッダート
サミー・スチュワート
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