1979年途中に就任したスパーキー・アンダーソンが、
「5年で優勝出来るチームにする」と公約した5年目シーズン。
優勝は出来なかったが、前年の83勝から9勝を積み上げ、6差の2位は立派。
戦前の予想では、優勝候補にあげられていたが、出だしでつまづいた。
主砲の4番ランス・パリッシュがスランプに喘ぎ、それに合わせて
先発陣も不振になってしまった。
4月は8勝9敗の4位、5月末で22勝23敗で6位と苦しんだ。
この苦しい時期に踏ん張ったのが、リリーフ陣。
最初の36勝のうち、リリーフ陣で12勝12セーブだった。
6月からは、地区全体でダンゴレースになり、
抜け出すチームがなかったのが幸いした。
チーム力を計る上で、センターラインの強さがあるが、
タイガースはリーグ屈指のセンターラインがあった。
二塁ルー・ウィテカー、遊撃アラン・トラメル、中堅チェット・レモンに
捕手のランス・パリッシュだ。
4人がゴールドグラブ級の守備を誇る。

さらに、今季はウィテカーが打率.320、トラメルが打率.319で
リーグ3,4位と打線も引っ張った。
パリッシュは前半スランプで苦しんだが、27本塁打、114打点。
ここに、期待の大砲カーク・ギブソンがからめば、優勝もみえたのだが、
打率.227、15本塁打、51打点では。。。。
アンダーソンが信頼するジャック・モリスは20勝、2番手ダン・ペトリーが
19勝をあげたが、3番手ミルト・ウィルコックスが11勝と
勝ちの計算できる投手が2人だけというのが響いた形だった。
さらに、前半がんばりすぎたのか、リリーフ陣が機能しなくなり、
復活したオーレリョ・ロペスが最後の1ヶ月でわずか1セーブしかあげられず、
ストレッチでスパートすることが出来なかった。
しかし、確実に強くなったタイガースは、来季に72年以来の優勝をかける。
★月間MVP
6月 ルー・ウィテカー
★月間MVP投手
8月 ジャック・モリス
★週間MVP
4月11日−17日 ミルト・ウィルコックス
6月 6日−12日 ルー・ウィテカー
★タイトル
奪三振王 232 ジャック・モリス
★オールスター
オーレリョ・ロペス
ランス・パリッシュ
ルー・ウィテカー
★ゴールドグラブ
C ランス・パリッシュ
2B ルー・ウィテカー
★個人ハイ&ロウ
1試合最多安打 5 ラリー・ハーンドン vsCalifornia 7月11日
アラン・トラメル vsCalifornia 7月24日(12回)
1試合最多奪三振 12 ジャック・モリス vsNewYork 8月13日
●1901年ー1983年
6613勝6162敗 .518
<記録 きろく キロク>
●82年は、3割打者がいなかった(100試合以上の出場)が、
83年は、一気に4人がクリアした。
二塁手のルー・ウィテカーが.320、遊撃手のアラン・トラメルが
.319とリーグ3位と4位につけた。
キーストン・コンビでは、1948年のボストン・ブレーブスの
エディー・スタンキー二塁手が.320、アルビン・ダーク遊撃手が
.322を記録して以来の高打率だった。
★すぐれた二遊間がいるところは、強いのです!
●エースのジャック・モリスが1973年のジョー・コールマン以来
球団10年ぶりの20勝、さらに71年のミッキー・ロリッチ以来の
奪三振王にも輝いた。
2ケタ奪三振は、リーグ最多の4度、8月13日のヤンキース戦では、
自身最多の12奪三振だった。
★20勝と最多奪三振って難しいんですね!
●5月14日のカンザスシティ・ロイヤルズ戦では、7点差をひっくり返して
逆転勝ちしたが、9月20日のボルチモア・オリオールズ戦では、初回に11点の猛攻。
一死から、アラン・トラメルから四球をはさみ、10連続安打のリーグタイ記録をマークした。
★打撃のチームは、勢いに乗ると怖い!
<PRIMARY STARTING LINEUPS>
捕 ランス・パリッシュ
一 エノス・カベル
二 ルー・ウィテカー
三 トム・ブルッケンス
遊 アラン・トラメル
左 ラリー・ハンドン
中 チェット・レモン
右 グレン・ウィルソン
指 カーク・ギブソン
<PRIMARY PICTHING STAFFS>
<STARTER>
ジャック・モリス
ミルト・ウィルコックス
ホワン・ベレンゲア
ダン・ペトリー
デイブ・ロゼマ
<CLOSER>
オーレリョ・ロペス
<BULLPEN>
ダグ・ベアー
ハワード・ベイリー
デイブ・ガンパート
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